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中国高速鉄道 全線で赤字経営

2011年06月28日

 

 【新唐人日本2011年6月29日付ニュース】世界最長路線とされる北京―上海間の高速鉄道が30日に開通予定です。中国では5つの高速路線が開通していますが、どれも赤字経営だそうです。北京-天津間高速鉄道だけでも、年間損失額は7億元といわれています。

 
大陸メディアによると、133億元を投じた北京―天津間の高速鉄道は、1年で7億元以上の赤字を出しました。鉄道関係者によると、2008年8月の開通から2009年7月末までの営業収入11億元に対し、支出は18億元を超えたそうです。
 
米国在住中国問題専門家 程暁農氏:「北京や天津は、購買力が最も高い都市です。この鉄道は建設から開通現在に至るまで、ずっと赤字です。多分これからも儲けはないでしょう。低収入の人は高速バスを選びます。今北京-天津間のバスは、繁盛しています」
 
中国問題専門家の程暁農さんは、高速鉄道の運賃が中国社会の平均消費能力を超えているため、庶民はもっと安い交通機関を選ぶと指摘。そうなると、高速鉄道の赤字経営は免れないといいます。
米国在住中国問題専門家 程暁農氏:「運賃が高いと旅客が減る、そうなると、乗客量が足りません。運賃が高すぎると、買う人が少なくなります。速度が遅くても、安いほうを選びます。中国庶民が気にするのは、速度ではなく運賃なのです」
 
すでに開通している5つの路線、北京-天津間、武漢-広州間、鄭州-西安間、上海-西寧間、上海-杭州間の高速鉄道は、全路線で赤字経営が続いています。報道によると、武漢-広州間の当初の計画の一日往復120便に対し、実際の運行は一日28便。普通電車の運行を一部止めたとしても、乗車率は4割程度だそうです。高速鉄道の赤字経営の主な原因として、鉄道省から鉄道会社、地方政府に至るまでの利益チェーンが指摘されています。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 

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